少し前の話になってしまうけど、UEFAヨーロッパリーグ準決勝第2レグ、リバプールvsアトレティコ・マドリーを見た。
Yahoo!スポーツ - UEFAヨーロッパリーグ 2010年4月29日 リヴァプール vs. アトレチコ・マドリッド
正直、今シーズンのヨーロッパサッカーは補強の失敗や怪我人のせいもあって、去年より面白いサッカーをしているというチームがほとんど無く、見ていて面白いゲームも多くはなかった。特にリバプールはシャビ・アロンソの移籍とトーレスの怪我による離脱もあって、去年までの見ていてスカっとするようなサッカーは全く見られなかった。だけど、結果的には決勝進出はならなかったものの、このゲームでは久しぶりにリバプールらしいリバプールが見られたと思う。特に前後を入れ替えて中盤に入ったジェラードとトップ下に入ったアクイラーニの縦の関係が効果的で、ここにトーレスが復帰してきたらと思うと来年がなかなか楽しみ。
一方でこのダイナミックなゲームとは対照的だったのが、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝第2レグ、バルサvsインテルだった。
Yahoo!スポーツ - UEFAチャンピオンズリーグ 2010年4月28日 FCバルセロナ vs. インテル
特にモッタが退場して10人になってからのインテルは全く点をとるという意志がなく、結果的に1失点は喫したものの、第1レグでのリードを守って決勝進出を決めた。ただ、確かにエキサイティングなシーンはほとんど無かったけれども、これが退屈な試合だったかというと、実はそうでもなかったのが面白いところ。かつて、メッシが超ディフェンシブに戦うレンジャーズを「アンチフットボール」と評したことがある。僕はそのときのゲームを見ていなかったので何とも言えないけど、少なくとも今回のインテルは、あれはあれでとてもハイレベルなフットボールだったと思う。公平に見て、カンプ・ノウで今のインテルがバルサとガチンコで戦うのはかなり厳しいし、バルサの攻撃陣は単にガチガチに守備を固めれば守りきれるというものでもない。モウリーニョの流儀で語られているとおり、イタリアのサッカーは相手の良さを消すための戦術についてはトップレベルであり、この試合はそれが最高のレベルで発揮されたものと言えると思う。
そういう視点で見ると、やはりヨーロッパリーグのリバプールのプレーは大味だったとも言える。このときのリバプールに限らず、一般的に言ってダイナミックでスピード感があるゲームというのは、やはり緻密さには欠ける。ダイナミックさと緻密さは両立しないという言い方もできるけど、一口に面白いサッカーといってもいろんな形があるとも言える。
いずれにしてもつくづく思うのは、サッカー観戦を楽しむには、やっぱり戦術に関する知識がとても重要だということ。ぼーっと見ているだけでは、単に22人の選手と1つのボールが動きまわってるだけだけど、戦術が理解できてくるとそこにいろんな図や型が、さらにはその意図が見えてくる。それが面白い。