UMLモデリング入門

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全コンピュータ技術者必読本であるUMLモデリングの本質の児玉公信さんの本ということで、気合いを入れて丁寧に読んでみました。

UMLの書き方について説明した本は数多くあれど、UMLを使った「モデリング」そのものについて、ここまでじっくり教えてくれる本は、この2冊以外には無いと勝手に断言します!(他の本は大して読んでないけど...)

どちらも読んだことがない人は、前作よりも本書の方から読み始めた方がいいかも。ノウハウ集っぽい印象の前作と比べ、本書はUMLの記法から始まって、より基礎的な(ベーシックではなくファンダメンタルな!)テーマをじっくり説明してくれているからです。もちろん、だからといって初心者向けというわけではないです。他人の記述したUMLを読んだり、プロジェクトで他の人が記述したものと同じように記述することはできても、誰の助けもなくゼロから自分でモデリングを始めないといけないことになったら、ものすごーく心細くなってしまうであろう人がほとんどなはず。普通のSEにとって、ゼロからのモデリングをたっぷり(自信が持てるほど)経験できる機会って、そんなに多くないと思うし。でもそんなとき、この本を読んだことがあれば、それは大きな違いになるはずです。

思うに、ほとんどの世間のほとんどのUML本が説明していることは、「Javaプログラムの設計書の書き方」なんですよね。クラスの継承はこう描きます、みたいな。多くの人が、まずJavaのプログラミングを覚えてから、次に「プログラミングも覚えたみたいだし、そろそろ君も設計書を書いてみるか」みたいなことになって、そのためにUMLを覚える、という流れだからじゃないかと想像するのですが。しかしこの本が取り上げているのは、あくまで「UMLを使った業務のモデリング」。それゆえ、アプリケーションプログラマに限らず、多少なりともユーザーの業務について考える機会のあるコンピュータ技術者(つまり、ほとんど全員のコンピュータ技術者)にとって、有用かつ必読な本になっていると思います。

それにしてもこの本、本当に力作です。じっくり時間をかけて丁寧に読むことで、児玉さんが長い時間と労力をかけて、このテーマについて練りに練りまくった知恵の旨味が味わえる気がします。技術書とは思えないくらい、一つ一つの文章がソリッドで、かつメッセージが詰まっていて、さらーっと流し読みをするのは勿体ないほど。極端なことを言うと、特に前半の静的モデリングのあたりの話なんかは、コンピュータ技術者じゃない人でも、純粋にひとつの知的技術としてのUMLモデリングの深さやおもしろさを満喫できるんじゃないかと思うくらい。僕自身、読みながら「すげえなあ」と何度も膝を叩きました。

全部読む時間が無い場合は、前半の静的モデリングの箇所だけでもよいので、コンピュータ技術者な人はぜひ読んでみることをお勧めします。

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