近頃「新書」といえば、タレントやスポーツ選手、有名経営者などが「ちょっと本でも書いてみました」みたいなノリのものばかりですが(そして僕もそんなのばっかり読んでしまったりするんですが)、久しぶりに本屋の平積みの中に新書らしい新書を見つけたので、読んでみました。
講談社
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第一次世界戦後のベルサイユ条約受諾から第二次世界大戦前のナチス台頭に至るなかで、ドイツ政治・社会・文化・学問の世界において、ユダヤ人がどのような役割を担い、そしてどのように排斥されていったのかを説明した本です。
情けないことに僕は歴史、特に世界史の知識が全然ありません。ビスマルクとかワイマールとかベルサイユ条約とか、何それっていう感じです。なので、ナチスによるユダヤ人迫害のことは知っていても、それ以前のワイマール共和国時代に、ユダヤ人がドイツの様々な分野、特に国政において非常に大きな役割を担っていたことを知り、とても驚きました。
また、この本はあくまでワイマール時代のユダヤ人について語った本であり、ナチスによるユダヤ人迫害をつづることを目的としたものではないのですが、やはりそうした部分に話題が向くと、筆者の言葉がとても熱くなります。
すでに新約聖書の時代からそうであったように、「ユダヤ人」という時、それは常に集合名詞として扱われ、彼らの全体を指す言葉として、その責任もユダヤ人全体の責任にされるのである。(略)また、ヒトラーの代弁者ゲッベルスが、「ユダヤ人はあらゆる不正、不法に対し免疫となっている。彼らはごろつき、害虫、詐欺師であり、また闇商人でもある」と強調するとき、いったいそんなユダヤ人がどこにいるのか、いたのかと問いただしたくなる。
これは、あらゆる差別や、集団間の憎み合いに言えることですね。
こういう新書らしい新書って、何となく賢くなったような、でも余計にわからないことが増えたような、大学で他学部の授業を聴講してるみたいな、そんな感じがとても好きです。
