壬生義士伝に続く、浅田次郎の新撰組。
浅田 次郎
文藝春秋 (2007/03)
売り上げランキング: 118
文藝春秋 (2007/03)
売り上げランキング: 118
おすすめ度の平均: 

立派なお侍
パターンとはいえ泣かされた
人はいつの時代も・・・話の中心は芹沢鴨の暗殺。初期の新撰組は、近藤勇と芹沢鴨の二人の局長を戴いていました。芹沢鴨はある日何者かに暗殺されるのですが、それは近藤勇の命を受けた土方歳三およびその一派の仕業ではないのか、というのが通説になっています。
この小説もその説に則って描かれているのですが、面白いのは、話が新撰組を取り巻く「女性たち」を中心に語られていること。タイトルにもなっている糸里をはじめとする島原の芸妓や、新撰組隊士たちを賄っている壬生のおかみさんたちなど、この話に出てくる女性たちは、新撰組を支え、見守り、時には新撰組と戦います。また、新撰組を語った小説の多くは「近藤勇=正義」「芹沢鴨=悪」というスタンスで描かれているように思いますが、この点においても、この小説は既存の枠にとらわれていません。
個人的に死ぬほど感動した壬生義士伝と比ぶるべくはないものの、なかなか面白い小説でした。浅田次郎の時代小説は、言葉や、その言葉から立ち上ってくる風景が、とてもきれいです。
知らなかったのですが、たまたま昨日と今日、この話が上戸彩主演でドラマ化されて放送されていたようです。

