第二次世界大戦、北極海での過酷な任務に挑む戦艦ユリシーズ号の戦いを描いた、海洋冒険小説の古典的名著(だそうです)。
早川書房 (1972/01)
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ジョンブル魂を見た
屈指の名作です
史実と読み比べても違和感ない、真実の「作り話」本当に読んでいてイヤになるくらい、悲惨なほどの苦境に満ちあふれた話です。艦隊をねらうドイツ軍のUボートや戦闘機に加え、北極海の厳しい自然、そして船員の反乱。そういう極限状態の中で、誇りを持って戦う男たち。かっこいいです。
原著の出版は1955年、日本語訳の出版は1972年ですが、内容も訳も全く古くささを感じさせません。すばらしい。
それにしても、戦艦というのは(潜水艦と同様)本当に特殊な心理的・社会的環境なんだなーとつくづく感じさせられます。一度出航してしまうと要員の交代ができない上、空間が狭く、物資の補給も困難、そして基本的には男しかおらず(最近の米軍なんかは違うのかもしれませんが)、撤退も困難、などなど。それ故に、特殊なメンタリティーや厳しい規律、強力なリーダーシップなんかが、他の環境以上に要求されるのでしょうね。
あとこの話を読んでいて驚かされるのが、戦艦というのが相当ボロボロになってもなんとか動き続ける代物なんだな、ということ。昨今の精密機械は、ほんのちょっとのトラブルが発生すると、残りの99.9%が正常でも全く動かなくなってしまうというのが普通ですが、ユリシーズ号は本当にボロボロになりながらも、必死で航海を続けていきます。すごい。ユリシーズ号がどのくらいボロボロになっちゃうのかは、表紙を見るとよく分かります…。
とても面白い小説でした。



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