黒い時計の旅

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んー、スゴい小説を読んでしまった。

黒い時計の旅
黒い時計の旅
posted with amazlet on 07.05.21
スティーヴ エリクソン Steve Erickson 柴田 元幸
白水社 (2005/08)
売り上げランキング: 68853
おすすめ度の平均: 5.0
5 時をたぐり寄せる
5 おもしろすぎ
5 (私的)スティーヴ・エリクソンの最高傑作

もともと、スゴ本のblogで取り上げられていたのを見て、図書館で借りてきた本です。

Amazonや本の裏表紙には、こんな文章が記されています。


仮に第二次大戦でドイツが敗けず、ヒトラーがまだ死んでいなかったら…。ヒトラーの私設ポルノグラファーになった男を物語の中心に据え、現実の二十世紀と幻のそれとの複雑なからみ合いを瞠目すべき幻視力で描き出した傑作。

これを読んで、政治モノの話なのかと持っていたのですが…全くもってさにあらず。なんというか、悪夢をそのまま小説にしたような話。

夢想と現実と悪夢とがその境目を溶かして交わりながら、物語は進んでいきます。読んでいると、今どの時代を話しているのか、「彼」「彼女」が誰のことなのか、次第にわからなくなってきます。物語の中で、時間も、エピソードも、登場人物も、次第に溶け合って…、なんというか、もっと大きなひとつのものになってしまう感じ。

今まで読んだどんな小説とも似ていないのでうまく説明できませんが、圧倒的な小説だということだけは確か。そして、こんな夢現が溶け合う不気味な小説を見事に訳した柴田元幸さんは、サスガと言う他ありません。

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