2007年3月アーカイブ

理系版「ダ・ヴィンチ・コード」。でも「ダ・ヴィンチ・コード」より面白い。

数学的にありえない〈上〉
アダム ファウアー Adam Fawer 矢口 誠
文藝春秋 (2006/08)
売り上げランキング: 6591

量子力学、確率、人体実験、FBI/CIA、スパイ、銃でドンパチ、どんでんがえし、そういうのがハイスピードで展開していきます。飽きません。

ただ、難癖をつけるとすると、ちょっと科学ウンチクに無理がありすぎたり、「んんんん?」と思うような文章もあったりします。そりゃSFなんだから、多少のこじつけがあるのも当然なんだけどさ。最低限押さえるべきところは押さえてほしかったな。

ただ、純粋に小説としてのストーリーの面白さは抜群です。もちろん、量子力学とか知らなくても全然読めます。むしろ文系な人のほうが純粋に楽しめるかも。オススメ。

日本のソフトウエア産業、衰退の真因

「なるほど」と思いながら読みました。

その一方、ソフトウエアエンジニアリングの知識に乏しいユーザーは、どのようなソフトウエアを開発したいのか、「要求仕様」が書けない。あるいは書きたがらない。取りあえず派遣プログラマーを雇って、「作っては直し」を繰り返してシステムをアドホックに仕上げていく。バグだらけなのは当然で、効率も悪いのだが、もともと効率を競う感覚に乏しいので問題にならない。かくして、ベンダー、ユーザー両者が望むので、日本にプログラマー派遣業が定着してしまった。日本のソフトウエア産業の労働力ピラミッドは、人海戦術で働く派遣要員で支えられている。

つまり、ベンダーとユーザー双方の甘えが、派遣という責任を明確にしない契約形態に結実し、結果として日本のソフトウェア産業の質を落としている、ということかな。

「ソフトウエアを一つの産業セグメントと見るのは危険です。(中略)どの産業も増え続けるソフトウエアで動いているのです。ソフトウエアの競合性は、既存のある産業の競合性の問題なのではなく、産業全体の競合性に関わるのです」

ベンダーで働く身としては、「お客様の声を聞き、お客様の立場に立って」というのももちろん大事なんだけど、ベンダーとユーザーがお互いにレベルを高めあうような緊張感がないと、日本の産業全体の競争力がどんどん落ちていってしまうのではないかと、少し心配になります。

でも、ベンダー側の供給過剰である現状では、価格下落圧力→品質低下という全体的な流れは避けられないような気も。

自分も含めて、日本はソフトウエア産業では二流国なんだという意識を、もっと強く持たないといけないと思います。

「Second Lifeはつまんない」「何をやっていいかわからない」「流行るわけない」という声をよく聞きます。

実際そうだろうなあと思います。それは「Second Lifeはサービスじゃなくてインフラだから」だと、僕は思うのです。

僕が「Second Life実はすごいかも」と最初に思ったのは、会社の資料で「Second Life上での研修クラスの風景」のスクリーンショットを見たときです。教室で、先生が説明していて、複数名の生徒が椅子に座ってそれを聞いている。まあ要するに、いわゆるe-learningなんですけど、「目の前で先生がしゃべっている」「他の生徒が自分の周りに座っている」「そしてみんなで時間と場所を共有して、同じ話を聞いている」という感覚がそのスクリーンショットからも伝わってきて、これはブラウザで文字や音や動画を一方的に垂れ流す今のe-learningとは全く違うものになるんだろうなと感じたわけです。確かにブラウザでぱっと動画を見るほうが手軽だし自由度もたかいんだけど、この「めんどくささ」「不便さ」がもたらす現実感がユーザーに与えるエクスペリエンスは、結構重要なものなんじゃないかと思います。

ほかにも、たとえばブラウザ上のショッピングサイトでモノを買うのと、Second Lifeで実際にお店を訪れて、そこにいるいろんな人と話をしたり、他人の話がなんとなく耳に入ってきたり、そういう中でモノを買うのとでは、大きく違うはずです。

つまり、今のSecond Lifeにある「3D空間を移動できて、モノを作ったり買ったりできて、人と会話ができて」という機能はあくまでインフラであって、それは今のインターネットでいうブラウザとかハイパーリンクとか買い物カゴとかIMとか、そういうレベルのものなんじゃないかなと。だから、そこにどんなサービスが構築されていくのかがまだ全く見えない現時点では、流行る流行らないの議論すらできないというのが、今の実情だと思います。

ただ言葉を変えれば、今後3Dインターネットの時代が来たとき、その「ブラウザ」がSecond Lifeであるかどうかは、全く不透明だということです。もしかしたら、Second Lifeは3Dインターネット時代のNetscapeになってしまうかもしれません。

まとめると、僕の意見は「3Dインターネットの時代は来る」「でもそれがSecond Lifeかどうかはわからない」「でも今はSecond Lifeしかないわけだし、乗り遅れないようにやっておかないとね」「でも正直やることないよね…」というあたりです。

1月に引越しをして以来、インターネットアクセスにはYahoo!BBのADSLを使っています。このADSLモデムはルーター&スイッチングハブ内蔵なのですが、無線LAN機能はついていません。なので、このADSLモデムにノートPCやらLinuxサーバやらを有線でつないで使っています。

でもやっぱりノートPCは無線で使いたい。

以前使っていたBUFFALOの無線LANルーターが手元にあるんだけど、これを使おうとするとADSLモデムと無線LANルーターで2段階のルーティングになっちゃって、パフォーマンス悪そうだしなんかかっこ悪い。

Yahoo!BBに月990円払うと、ADSLモデムを無線LANアクセスポイントにするカードを貸してくれるみたいで、そうすれば2段階ルーティングせずに無線LANが使えるようになる。

でも、さらに「Linuxサーバを外からWake on LANでアゲサゲしたい」という野望もあったりする。そこで、そういう無線LAN&WOL対応なルーターを買おうかという案もあるんだけど、そうするとやっぱり2段階ルーティングになっちゃう。

どーしたもんかと思いつつふとBUFFALOのページを開いたら、最近の無線LANルーターはルーター機能がオフ(つまりブリッジ)にできるみたい。

BUFFALO無線LANアクセスポイント(家庭向け)

むー、いいなこれ。ていうかだいぶ前から当然の機能なのかも…。

WOL対応モデルをAmazonでチェックすると\14,737。悩む。

BUFFALO WZR-RS-G54 11g無線LANルータ リモートアクセスモデル
バッファロー (2004/11/30)
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「茂木健一郎絶賛!」の帯に惹かれて読んでしまいました。

渋滞学
渋滞学
posted with amazlet on 07.03.28
西成 活裕
新潮社 (2006/09/21)
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交通渋滞の現象を科学的に説明した本なのかと思いきや、それのみにあらず。

交通渋滞を解き明かすため、単純なセルオートマンモデルを提案し、そのモデルを用いたシミュレーションの結果が、実際の交通渋滞の現象と一致することを説明。そしてそのセルオートマンモデルは、満員電車での人間の動きや、コンピュータネットワークを流れるパケット、森林火災の延焼などにも適用できることなどが説明されています。

非常にシンプルなモデルながら、確かにそのシミュレーションは、実際に我々が経験している渋滞の「感触」に、非常に近い結果を出していることには、かなり驚かされます。そしてそれが、ものすごく広い分野のいろいろな現象に適用できることも。

ただ要するに、こうしたモデルを利用したシュミレーションの活用が研究の中心であるということは、現時点では「渋滞」の現象を厳密に定式化するまでには至っておらず、それどころかどんな学問を使ってこれにとりくむべきかすら、未だ暗中模索な状態のようです。

ただ筆者は、これこそ理学と工学が共に手を取り合って取り組むべき、非常にチャレンジングな領域だと書いています。確かに、幅広い領域の知識が必要だし、なによりこういう問題ってスケールをどのレベルに置くかで、見えてくる現象や扱うべき事象が全く変わってきてしまうので、そういう意味でもすごく難しそうな気がします。そう考えてみると、そのへんは茂木先生のクオリア問題とよく似ていますね。

文系なひとでも全然問題なく読めると思います。サイエンスな知的好奇心をお持ちの人にはオススメ。

ただし、「渋滞抜け道情報」みたいな本では全くないので、注意すべし。そういう人は、こっちを読みましょう。

浜崎橋はなぜ渋滞するのか?―現地ルポで解明する渋滞ポイント50の謎
ニッポン放送取材班 清水 草一
ニッポン放送/扶桑社 (2006/08)
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RedHatからのニュースレターに、「RHEL5では、RPMパッケージの取得コマンドがup2dateからyumに変更になりました」という話があって、その中にこんなことが書いてあった。

更新可能なRPMパッケージの検索についても、yumはlistサブコマンドによって従来より便利な検索方法が利用可能です。

up2date --showall | grep "" -> yum list [regexp1] [regexp2] [...]

従来は|(パイプ)を用いてgrepコマンドで探すという、ちょっとしたTipsを用いる必要がありましたが、yumではlistサブコマンドの後に正規表現を用いて検索することが可能です。

うーん、そうじゃないよ。シンプルなコマンドをパイプでつなぐことで複雑な処理を実現するのがUnixの「らしさ」なのに。

去年の8月から使っている携帯電話、SO902i。こいつの動作のモタモタ感、いわゆる「もっさり」っぷりがほんとにガマンならない!

たとえばメールを書くとき。メールボタンを押してメール関連メニューが表示されるまでに1秒、そのから「新規メール作成」をクリックしてからメール編集画面が出るまで1秒、あて先欄をクリックしてあて先編集画面が出るまで1秒…。ストレス溜まる!

最近のFOMA(とくにSymbian OS系)はどれももっさりだと聞いたことがあるけど、「他キャリアもふくめて、実際オレのケータイは他のケータイと比べてどーなのよ?」というのが気になり調べてみたところ、(普段は一切見ない)某巨大掲示板の「携帯もっさり問題」スレがみつかった。

◆最近の携帯のもっさりにはウンザリ 10機種目◆

Rank S(超サクサク) 該当なし

Rank A(サクサク~ややサクサク)
・W42S、W42SA
・SA702i、SA800i、706SC、707SC、W51S、M702iS、M702iG
・W43S(ケータイアップデート後)、W43SA、W43K、W51SA

Rank B(普通)
・W44K、W44S、W51K、mediaskin、810/811SH、910SH、911SH、
・W42CA(G'zOne)、W51CA、W51SH、9(nine)
・SO703i、SH702iS、W43H/Ⅱ、W43CA、W51P、WX320K

Rank C(微もっさり~もっさり)
・W51H、F903iX
・P703i、F703i、D703i、F903i
・SH702iD、P703iμ、P903i、P702iD、N903i、P903iTV
・N902iX、N902iS、SH902iS、WX310K
・D903i、D903iTV、W47T、W46T(DRAPE)、W45T、W44T、W51T、W52T
・WX310SA、WX310J
・P902iS、N703iD、N703iμ、WX300K
・W-ZERO3、W-ZERO3[es]

Rank D(超もっさり)
・SO902i、SO903i、SH903i、F902iS、D902iS、D702iF、SO702i、F702iD、D702i、D851iWM(MPX)
・P901iTV
・SH903iTV

Rank E(不良品)
・SH703i

これによると、我がSO902iはRank D(超もっさり)らしい。うーん…。やっぱりDoCoMoは全体的にダメなんだなあ。これだけでもauに乗り換える理由になるぞ。

ユーザーが機械を待つことをフツウのことだと思うように教育したのは、Windowsをはじめとするパソコン文化の「功績」だと思うけど、今やほとんどすべての人が毎日使っているケータイで、開発側の論理でこういうスペックの機械を堂々と使わせているのって、ほんとどーかと思います。

上記のスレの前スレを見てみたところ、どうやらSO902iではケータイを「再起動」すると操作が若干軽くなるらしい。試してみたら、実際少し軽くなった。「再起動なんか常識だろ?そんなことも知らずに文句言うな」みたいなことを書き込んでる人もいたけど(だからできるだけここには近寄りたくないのです…)、もちろんそんなのは大間違いで、やっぱり以前の機種より品質が低下するっていうことは、ぜったいにあってはいけない事だと思います。

結論。次回機種変時には、事前に「もっさり」スレをチェックすべし。キャリア乗り換えも辞さぬ覚悟で。

今までかなり微妙なものが多かったIntelのCMだけど、最近のジョンとタカシが入れ替わっちゃうやつはかなりポイント高い!

そしてIntelのサイトには、入れ替わったまま生活を続けるジョンとタカシのブログが。

TAKASHI & JOHN'S BLOG

今のところジョンのブログのほうが面白い。WASABIぬき~。

予想以上にショッキングな本でした。

Fast Food Nation: The Dark Side of the All-American Meal
Eric Schlosser
Perennial (2005/07)
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「ファストフードにはこんな調味料が使われていて、体に悪いよ!」みたいな本かと思いきや、それのみにあらず。精肉工場のあまりに危険な労働環境や、ファストフード産業の教育現場への影響力の広がり、そしてファストフードチェーンがいかに労働者の権利をないがしろにしてきたかなど、その話題は多岐にわたります。

なかでも僕がもっとも驚いたのは、一部の飼育場では肉牛の飼料に家畜の糞尿や犬猫の死骸が混ぜ込まれていたということ。現在はもう使われていないと思いますが、実際にあった話だそうです。BSE関連の報道を通して肉骨粉については知っていましたが、まさかここまでとは…。

そして、フライドポテトに牛肉由来の成分が味付けとして使われているということも、この本を読むまで知りませんでした。マクドナルドのポテトってなんか妙にウマイんだよなーと思っていたんだけど、こんな秘密があったんですね。

ほかにも色々と衝撃的な事実が満載ですが、この手の本にありがちなヒステリックな雰囲気は無く、視点は冷静。それゆえにムムーと唸らされてしまうわけです。

でもやっぱ、マクドはうまいよね~。特に今は「てりたま」のシーズンだし。でも、食べ過ぎないようには気をつけないと。月に2回まで、ということで。

邦訳はこちら。

ファストフードが世界を食いつくす
エリック シュローサー Eric Schlosser 楡井 浩一
草思社 (2001/08)
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週末にマンション管理会社の人が来て、鍵を交換していきました。「シャーロックカードキーシステム」というやつで、鍵は穴がぽこぽこと開いたプラスチック板。これを差し込んで、ダイヤルをクルクルっとまわすとカチンと音がしてロックが外れるというものです。

http://www.sherlock-net.co.jp/system/
http://www.sherlock-net.co.jp/system/win_system.php
http://www.sherlock-net.co.jp/system/win_function.php

この鍵は「複製が難しい」とのことなのですが…、どうてみても単に穴の開いたプラ板。穴の大きさも全部同じだし、ICチップが埋め込まれているわけでもなし、プラスチックの下敷きと千枚通しがあれば、簡単に複製できそうな気がしてしまいます…。

なんかすごーく不安なんですけど、この鍵がなんで複製困難なのか、知ってる人がいたら教えてください!

ある日突然「昔読んだ名作を改めて読み返してみよう」的気分になったので、この2冊を読んでみました。どちらも大学生の頃に読んだ本だけど、以前には気づかなかったことに気づいたり、感じなかったことを感じたり、なかなか新鮮な気分で楽しむことができました。

変身
変身
posted with amazlet on 07.03.10
カフカ 高橋 義孝
新潮社 (1952/07/30)
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まずはカフカの「変身」。

ほんと気分が悪くなる本…。「虫」の描写が気持ち悪いのは当然として、それに加えて読んでいてなんともいえない居心地の悪さを感じるのです。主人公のグレーゴルは、突然虫になってしまった割には結構淡々としています。そうした淡白さと、「ある朝突然虫になる」という突拍子も無い設定のせいで、読んでいても主人公にはあまり感情移入できません。そのかわり、読み進めるにつれ自分がグレーゴルの「家族」と同じ気分になっていることに気づきました。

最初は愛情と倫理感から善く接せねばと感じたり、無理をして善いことをする自分に陶酔したり、次第に無理をしてがんばることに疲れてキレてしまったり、グレーゴルが死んだときに手放しでは喜べないもののひそかな安心と希望を感じたり。

カフカは「虫」が何の象徴かを読み手の解釈にゆだねていますが、それが何であれ、特に最近の日本ではグレーゴルの家族のような状況に追い込まれている人は、実際にすごく多いんじゃないかと思います。

そしてカミュの「異邦人」。

異邦人
異邦人
posted with amazlet on 07.03.10
カミュ 窪田 啓作
新潮社 (1954/09)
売り上げランキング: 36288

なんとも不思議。

「普通の人が、ふとしたことから狂気の世界に入り込んでしまい、結果として殺人を犯してしまう…」というのなら、わかる。でもこの本の主人公ムルソーは、最初から最後まで変わらない。何も変わっていないのに、普通の生活から、殺人犯になり、最後は自ら死刑を望んでいたりする。確かにムルソーには最初からちょっとずれてるところはあったけど、でもムルソーの「無感覚さ」は誰の中にでもあるものだと思うのです。「簡単に向こう側に行ってしまうかもしれない」怖さではなくて、「実はこちら側と向こう側のあいだには壁なんかないという」怖さ。

ちなみに偶然ですが、Amazonで「変身」のページを開いたら、「いっしょに買いたい」本が「異邦人」でした。

村上春樹の小説やエッセイでよく目にして気になっていた「スクラブル」というゲーム。これがブラウザ上で遊べるサイトがありました。

Scrabble

(via POP*POP : あなたはいくつ見つけられる?英単語学習に最適な『scrabble』)

すごい難しい!3文字とか4文字くらいならなんとか思いつくけど、それ以上になると全くダメだ…。

最近周囲で大ブームのSecond Life。遊んでみたいだけじゃなくて、なんだかビジネス的に重要そうな雰囲気が漂いつつあるので、ただこれがすごく重いのです。

普段使っているThinkPadT40とX41では上手く動作しないので、今まであまり使ってなかったショップBTOのデスクトップを使ってプレイしてるんですけど、こいつのグラフィックカードはチップセットオンボードのやつなので、すごく遅い。

というわけで、PC DEPOTでグラフィックカードを買ってきました。これ。\4,700くらいでした。

Albatron AGP6200AL

ベンチを取ってみると…3倍速い!Second Lifeも全画面でサクサク動きます。よかったよかった。

「ノルウェイの森」でワタナベ君が何度も繰り返し読んでいた「ギャツビイ」。名作でありながら「訳が読みにくい」という理由で、日本ではあまり浸透していなかったように思います。僕も、これまでに野崎孝訳と大貫三郎訳という2種類の日本語訳を読みましたが、いずれも訳がしっくり来ず、物語に没頭することができませんでした。

でも、この訳はいいです。小説の世界を、素直に感じることができます。

グレート・ギャツビー
スコット フィッツジェラルド Francis Scott Fitzgerald 村上 春樹 村上春樹
中央公論新社 (2006/11)
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1920年代ニューヨークの蒸し暑い夏、若く、裕福で、軽薄で、滑稽で、怠惰で、物悲しい、そんな物語の空気に、読み始めてすぐに引き込まれます。

この本のあとがきにも書かれているし、他のところでもよく言っていますが、村上さんの小説ベスト3は、「カラマーゾフの兄弟」「長いお別れ」、そして「ギャツビイ」だそうです。なかでも「ギャツビイ」が彼にとってのベストだと。

彼は何十年もこの本の訳をすることを夢見ていたわけで、練られ具合や気合については疑うところはありません。それに加えて、この本に大きな影響を受けた小説家である彼が、小説家としての特性を十分に発揮して訳した(と本人も述べています)「ギャツビイ」が、最高の出来でないはずがないですよね。

正直、ワタナベ君や村上さんがこの本を好むことが今まで「?」だったのですが、この村上訳を読んで合点がいきました。次は英語で読んでみたい。

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