2007年1月アーカイブ

Eclipseの有名どころプラグインにはたいがい「日本語化パック」みたいなのが用意されていて、僕もいくつかインストールしてたんだけど、今日ふと思い立って全部削除、(ほぼ)フル英語環境に戻しました。最新バージョンへの対応にタイムラグがあるのと、日本語のエラーメッセージでググっても情報がひっかからないから。

それにしても、初心者である僕の感覚としてだけど、言語やフレームワークに関する情報と比べて、Eclipseでの開発とかプラグインに関する情報ってすごく少ない気がします。なんでだろうか。

とりあえず今はStrutsIDEをいい具合に使いこなすセッティングを手探り中。

世間は新書ブームですが、僕も思いっきり影響を受けて、最近たくさんの新書を買い込んでいます。これは、お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方を書いた橘玲の本で、有名なライブドアやカシオの事件や、アルカイダなどの国際テロ組織やバチカンによる大規模な事例の解説を通して、マネーロンダリングの手口と国際金融システムの隙間について、わかりやすく説明されています。

この手の「複雑な資金の流れ」の話は、特にライブドア事件以来テレビでもよく語られたりしますが、僕はどうもこの手の話を理解するのが苦手です。それはきっと、本書やニュースなどの解説では事件の全体像が俯瞰的に示されていて、当事者の視点で見たときに「どこに死角があって、どの部分の取引が見えないのか」がわかりづらいからではないかと思います。て言うか、こういった構造を頭の中で描く機能が、僕の頭はヘボいんだろうなー。

この本で一番興味深く読んだのが、コルレス銀行・コルレス口座の話。我々が日本の銀行でドル預金をする場合、その日本の銀行が実際にドルを預かっているわけではなく、日本の銀行が海外のコルレス銀行(コレスポンデント銀行、米国の場合JPモルガンチェース、バンカーストラスト、ドイチェバンク)に持っているコルレス口座にドルが入金されるのだそうです。アメリカが北朝鮮に対する金融制裁として、マカオのバンコ・デルタ・アジアにある北朝鮮の預金を凍結できたのは、実際には米国内のコルレス銀行にあるバンコ・デルタ・アジアコルレス口座を凍結したから。コルレス口座はもともと治外法権だったのですが、9・11後の愛国者法によって可能になったのそうです。ただこの「コルレス口座の凍結」はドルの自由な通貨としての信用を揺るがすことでもあるわけで、アメリカにとっては諸刃の剣。ブラックな資金のみならず、世界中の中央銀行が持つドル建ての外貨準備約400兆円も実際にはすべてニューヨークのコルレス銀行に預けられているわけで、テロとの戦いと国際通貨としてのドルの立場とを、上手くバランスとってコントロールしていかなくてはならないようです。

BRUTUSの茂木健一郎特集を読んだ。

BRUTUS (ブルータス) 2007年 2/1号 [雑誌]

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これまで茂木健一郎さんについてはテレビで見かけるぐらいで、著作も読んだことが無くあまりよく知らなかったんだけど、このBRUTUSの特集はかなり楽しめた。

雑誌の中で茂木さんはいろんな人と対談をしているんだけど、中でも面白かったのが将棋の羽生さんとの対談。テーマは「勝負」とか「勝負を度外視した美意識の追求」とか「インターネット」とか。ふたりとも、インターネットが勝負(将棋で言えば、ネット上の圧倒的な棋譜情報を元に戦うこと)において有効であることを認めながらも、ある一面において勝負を度外視して美意識を追求せずにはいられない人間の一面にも思いを馳せる。

雑誌には茂木さんの日記の抜粋も載っていた。

村上春樹の

 「アフターダーク」は、
私にとっては、村上の美質がピュアな
形で提示されていて良かった。

 村上の美質とは、情報とか観念の空間を、
グーグルなどという陳腐なリンク、
検索エンジンなどとは
遠く離れたところで構想しているところだ。

 もう、インターネットはツールとして 割り切って使うことにして、そこに過剰な 可能性を見たりするのはやめようじゃないか。  私の中では、インターネットはすでに終わっている。

ちなみにこれは2004年9月の文章。

インターネットは情報のインプットやアウトプットのためのツールだけど、きっと茂木さんはインプットやアウトプットよりも脳の中で情報をアレコレすることに重きをおいているのだろうと思った。もちろん、茂木さんのインプットやアウトプットの量は常人の比では無いと言うのは前提として。

ふと気づくと、Eclipse3.2とWTP1.5.1の環境で新規の「動的Webプロジェクト」を作成すると、web.xmlにエラーが出るようになった。新規作成したばかりで何も触っていない状態でのエラーなので、いかんともしがたい感じ。

Referenced file contains errors (http://www.ibm.com/webservices/xsd/j2ee_web_services_client_1_1.xsd). For more information, right click on the message and select "Show Details.."

この件に関して、Eclipse Bugsにエントリーがあった。

Eclipse Bugs : Bug 152355 - Error on web.xml?

I have investigated the cause and the actual culprit is the file http://java.sun.com/xml/ns/j2ee/j2ee_1_4.xsd which refers to http://www.ibm.com/webservices/xsd/j2ee_web_services_client_1_1.xsd instead of http://java.sun.com/xml/ns/j2ee/j2ee_web_services_client_1_1.xsd

SUNの「j2ee_1_4.xsd」が、実際には存在していないIBMのSchemaを参照してしまっているのが原因だと。誰かがSUNに問い合わせをしたんだけど、SUNからの返事はやる気の無いテンプレートで「返事には時間がかかるよ」とかそんなの。なんだかなーな感じがスレに漂う。そこに、突如神が降臨して解決策を提示!

Eclipseの設定で、「XML Catalog」に下記を追加すればO.K.だと。

URI: http://java.sun.com/xml/ns/j2ee/j2ee_web_services_client_1_1.xsd Key Type: Schema Location

Key: http://www.ibm.com/webservices/xsd/j2ee_web_services_client_1_1.xsd

おお、なるほど。リビルドしたらエラーが消えたよ。ありがとう神!

男と女の感じ方や考え方の違いに着目し、それを前提とした上でどのように良い関係を築いていくか、についての本。一昔前に日本でもバカ売れした、話を聞かない男、地図が読めない女に似てるかも。この本を貸してくれた英語の先生曰く、本国のほうでは古典らしいです。

内容は、「女性は判断や助言抜きで、ただ単に話を聞いてもらいたい」とか「男は何でも自分の力でやり遂げたという満足感を得たい」など、一般的に語られている「男女論」と重なる部分が多いのですが、丁寧でわかりやすい文章のおかげでとても読みやすく、「あるある~」「なるほど~」と思いながら読みふけってしまいました。こんな本を必死になって読んでいるというと、若干イタイ雰囲気が漂うのは自分でもわかっていますので、そこに関するツッコミは無しで…。

この本が「ウマイ!」と思うのは、冒頭に語られていて、かつタイトルにもなっている、「男は火星から、女は金星からやってきた」という話。つまり、こういうことです。

昔、男は火星に住んでいた。天体望遠鏡をのぞくと、金星には女という生き物が住んでいるのを発見、一目ぼれをした。男は宇宙船を作って金星に行き、女性と出会い、その後地球に移り住んで一緒に暮らし始めた。男と女は考え方や感じ方が違うし、同じ言葉を使っているようでその意味するところが違うことがしばしばあったが、そもそも別の星の住人なんだから違いは当然と思っていた。しかしある日、突然すべての男女が記憶喪失になり、すべての男女はお互いに違う星から来たことを忘れてしまった。それがすべての悲劇の始まりだった…。

こう考えれば、男女がこんなにも違うのも当然ですし、それに気づかずにいろんな問題が起こってしまうのも当然ですよね…。

他にも面白いトピックスが色々書かれていたのですが、あんまり僕がこの話題を語っていると、われながらイタさ丸出しなので、この辺でやめておきます。面白いので、ぜひ読んでみてください。

日本語訳も出ています。訳者が…大島渚?

最近大好きなCMです。

【ティンクル】水回り用 答えは水アカ篇・お風呂用 答えは湯アカ篇

「答えはWEBで」「今言うたらええやん」

「『答えは湯あか』で検索してね」「言ってるじゃん!」

ティンクルのサイトには「企画意図」としてトボけたコメントが書かれていますが、

企画意図

今回は、最近よく見るようになった「検索型CM」(よく「続きはWEBで!」って言ってるCMがあるでしょ、そうそうあれのことです)に初挑戦です。

本来15秒/30秒にメッセージを凝縮すべきテレビCMであるにもかかわらず、安易にWebへの誘導で済まそうとする昨今の風潮に対する、強烈な問題提起なんだろうと思います。たぶん。

司馬遼太郎の中国歴史小説。初めて中国大陸を統一した秦の始皇帝が死んだ後、再び戦国の世に突入した中国大陸で覇権を争った、項羽と劉邦という二人の男についての物語です。

項羽と劉邦 (上)
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項羽と劉邦の話というと、20年近く前に週刊少年ジャンプで連載していた、本宮ひろ志の「赤龍王」が思い浮かびます。子供の頃だったし、細かいストーリーはあまり覚えていませんが、当時の中国にあった犬の肉を食べるという習慣、秦の始皇帝が発した「煮殺せィ」というセリフ、そして阿房宮の酒池肉林っぷりに、子供ながら大きな衝撃を受けたことを覚えています。

それにしても、本作を読んで驚かされるのは、中国大陸における歴史のスケールの大きさです。ある時に項羽に攻撃を仕掛けた際の劉邦軍、その総数は56万人にもなったとか。ちなみに、関ヶ原の戦いにおける兵数は東軍10万、西軍8万でした。

このスケールの違いは、そのまま物語の印象の違いになってます。日本の武将・歴史を扱った他の司馬作品と比べると、主人公である項羽・劉邦のみならず、その配下の人間について多くの記述が割かれています。つまり当時の中国の権力者にとって、自分自身の将としての力の差以上に、有能な配下の将をどれだけ有効に活用できるかが、重要な能力であったことの表れでしょう。その点で劉邦は明らかに項羽に勝っていましたし、結果として歴史はその通りの結果になっています。

項羽はその武において比肩するものが無いほどで、個人として、そして戦術レベルでの将としては圧倒的に項羽のほうが優れていました。一方、劉邦は気弱で素直な「気のいい兄貴」とでも言うべき人物。苦境になるとすぐ弱音を吐くし、周囲の人間に八つ当たりをしたりもします。ただ、苦言にも素直に従うし、乱暴なことを言いながらも嫌味は一切ない。そんな性格ゆえに、劉邦の元には多くの有能な人材が集まり、彼のために必至で働きました。

たとえば、劉邦の配下で天才的な軍才を発揮した韓信が、謀反の疑いをかけられて劉邦の前に引き出された際の問答で、劉邦にこんなことを言っています。

陛下はせいぜい十万人程度の将でしょう。それ以上の兵力だと、とても無理です。
陛下は兵に将たる能力はおありではありません。しかし将に将たる能力がおありだから私がかような姿で陛下の前にひきだされているのです。陛下の場合、天授であって、人力ではございません。

この韓信の言葉以上に、劉邦がこんなことを部下に言われて「なるほど」と素直に得しているということが、彼の性格を物語っていると言えます。

また、配下の謀将である張良の言葉。

陛下は、ご自分を空虚だと思っておられます。際限も無く空虚だとおもっておられるところに、智者も勇者も入ることができます。そのあたりのつまらぬ智者よりも御自分は不智だと思っておられるし、そのあたりの力自慢程度の男よりも御自分は不勇だと思っておられるために、小智、小勇の者までが陛下の空虚の中で気楽に呼吸をすることができます。

世間における成功者や、自分の身の回りの優秀な人を見ても、こういう人はあまり見当たりません。多くの人は個人として大変能力があり、またそれを自信に思っており(謙虚かどうかとは別問題として)、それによって他の人を惹き付ける、というタイプが多いように思えます。そして、張良の言葉は次のように続きます。

さらに陛下は欲深の者に対して寛容であられます。乱世の雄の多くは欲深で、欲によって離散集合するのです。欲深どもは、陛下の下で辛抱さえしておれば自分の欲を叶えてもらえるとおもって、漢軍の旗の下にあつまっているのです。漢軍の将は、十のうち八九はそのような者たちです。この連中が集まるというのも、徳というものです。
「治世の徳ではありませぬ。三百年、五百年に一度世が乱れるときには、そのような非常の徳のものが出てくるものでございます。」

この言葉は、起業家の成功について大きな示唆を含んでいるように思えます。起業家というのは良くも悪くも欲深で、それをエネルギーにしている人が多いと思いますが、ある程度以上の成功を収めるためには、きっとそれ以上の何かが必要なのでしょうね。

最近なるべく英語の本を読むようにしているんですけど、本ごとに使われている英語のテイストが全然違うことによく驚かされます。勉強になるなあ。

・teenager

「10代」じゃなくて、「13歳~19歳」なんですね…。恥ずかしながら知らなかった。From thirteen to nineteen.

・Ignorance is bliss.

知らぬが仏。

・Hoist with one's own petard

自分が仕掛けた罠に落ちて…。日本語で近いのは「自縄自縛」かな?語源はシェイクスピアらしい。

・OTOH

on the other hand

・It is the last straw that breaks the camel's back.

ラクダの背骨を折る、最後の藁一本。つまり、トドメになる小さな一押し。

・smorgasbord

バイキング料理。

・cherry-pick

おいしいところだけつまみ食い。

こんなソフトが欲しい…というのが、最近2つほどあります。

・パスワード管理ソフト

複数のユーザーID/パスワードを記憶しておくソフト。普段、自宅や会社など複数のPCを使うので、ネットワーク上でデータを自動的に同期してほしい。WebベースでもWindowsアプリでも、どちらでもよい。携帯からの利用はなし。

・おこづかい帳

1,000円以上の買い物だけメモできればいいので、あんまりヘビーな機能は逆にいらない。携帯からもPCからも入力/参照したいので、必然的にWebアプリになる。携帯からの入力インターフェースとして、Webだけじゃなくてメールというのもありうるかも。

もちろん既存のソフトを探せば、80%くらいの要望を満たすものはあるんだけど、日経ソフトウェアのプログラムを”必ず”完成させる方法に書かれていた「些細な違和感でも新しいアプリを作る動機になりうる」という文章を読んで、なんか作ってもいいかもという気がしてきた。

ささやかなりともモチベーションがあるうちに、着手してみようか。

結城浩さんの『Java言語で学ぶリファクタリング入門』無料プレゼントに応募させていただきます!

Java言語で学ぶリファクタリング入門
結城 浩
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もし当選しなくても、自腹で買うぞとここに宣言。

前回の「Javaデザパタ本」の時も、応募して見事落選、きちんと自腹で買いましたよ。まだ読んでないけど…。

結城浩さんのJavaデザパタ本プレゼントに応募!

それにしても、結城さんは次から次へと新しい分野を開拓されてて、すごいですねえ…。結城さんは、基本的に本や雑誌記事の執筆を仕事にされていて、ビジネスとしてのソフトウェア開発はされてないんですよね?僕が知らないだけで、実際はされているのかな。僕の場合、実際に使う予定が無い技術の勉強ってなかなか身が入らないんですけど、その辺結城さんはどういうモチベーションで新しいことに取り組んでおられるんでしょうねえ。いずれにせよ、本の内容はもちろんのこと、新しいことを勉強しつづけて、新しい本をどんどん出し続けているということ自体からも、色々な刺激を受けることができます。

セレーネ「月に願いを!」キャンペーン

今年の夏に日本が打ち上げる月探査機「セレーネ」が、応募者した人の名前と「月への願い」をシートに印字して、月まで一緒に持って行ってくれるそうです!

もちろん応募しました。こういうの最高!

桐野夏生の作品を読むのは、柔らかな頬OUTに続き、3作目。正直、前の2作にはあまり強い印象が無く、なんとなく惰性で買ってしまった本だったんですが、なんというか圧倒的にすごい本でした。

グロテスク〈上〉
グロテスク〈上〉
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桐野 夏生
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主人公、というか語り手はハーフの中年女性。彼女の妹と学生時代の友人が、共に娼婦として殺される。容疑者は中国人。主人公の語りとともに、殺された妹や友人、そして容疑者の手記や日記から構成されています。

圧倒的美貌の妹と常に比較される中で、自分の中で悪意を育み続けた主人公、生まれつきの娼婦だった妹、お嬢様学校や会社という階級社会で勝ち目の無い戦いを続ける友人の女性、そしてほかのさまざまな登場人物。最初は、(僕を含めて)誰もが持っているようなかすかな狂気を孕みつつ生活していた人たちが、いつの間にか取り返しがつかないほどの狂気の世界に落ちていく展開は、本当に圧巻です。

登場人物は一人残らず「グロテスク」で、そのほとんどは女性。男の僕ですらこんな嫌な気分になるのだから、女性が読んだらもっと感じるところがあるのではないかな。

すみません、今まで読んでいませんでした。会社の先輩に借りて、冬休みの宿題としてがんばって読みました。ああ、デスマーチについては今まで色々考えたり話したり書いたりしてきましたが、何をさておいてもまずこれを読むべきでした。ほんとすみません。

Death March (Yourdon Press Computing Series)
Edward Yourdon
Prentice Hall Ptr
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この本では、以下のようなプロジェクトをデスマーチと定義しています。

・工数や実装すべき機能が想定の倍以上
・人員や期間、または予算が本来必要である量の半分以下

そして、著者は「デスマーチは特別なものではなく、どこにでもあるものだ」と言います。その上で、デスマーチを生き延びる上で有効なテクニックや考え方についての解説がなされています。

著者が「この本でひとつだけ覚えるとしたらこれ」といっているのが、『トリアージ』です。トリアージとは、戦争や災害における医療現場で、患者の緊急度をレベル分けして、それぞれに対して必要に応じた医療を施していく、ということです。言葉を換えると、「場合によっては見捨てるべきものは見捨てる」ということになります。

ソフトウェア開発の場合では要求の取捨選択がこれにあたり、デスマーチ化したプロジェクトでは当初想定していたすべての要求を実装することをあきらめ、どうしても必要な要求だけを実装するという方針に切り替えることが効果的である、と書かれています。その理由は、デスマーチ化するということはそのプロジェクトはビジネス的にクリティカルなものであり、スケジュールを伸ばすことは困難であること、スケジュールを伸ばさずに人数を増やしても作業スピードの伸びは期待できないこと(妊婦を10人あつめても1ヶ月で子供が生まれるわけではない、というやつです)、顧客が求める機能の80%は20%のコードで実現できるはず(パレートの法則ですね)、というものです。

全体としてコラムというかエッセイ的なノリです。印象としてはワインバーグやデマルコの本に近い感じで、気軽に読める本です。Amazonの書評を見ると「解決策が書かれていない」「具体的な技法については他の本を参照したほうがよい」と書かれていますが、それはこの本の趣旨を理解すれば当然のこと。著者が述べている通り(そして他の多くの書籍でも述べられている通り)、デスマーチを成功させる『魔法の杖』や『銀の弾丸』は存在しないのです。プロジェクトマネジメントの基礎知識を持っていることは前提であり、結局のところ使える武器はそれしかないわけで、デスマーチという状況下でそれを使いこなすための心構えやノウハウが書かれているのが、この本だと考えるべきなのではないかと思います。

ぐだぐだ書いてしまいましたが、面白くて読みやすい本だし、とりあえず全員必読だということで。

もちろん訳本も出ています。だいぶわかりやすい英語だったので、英語が苦手でない人は原書を読んでもいいかもしれません。ただ、原書のほうが値段が倍以上するんだよなあ…。

デスマーチ 第2版 ソフトウエア開発プロジェクトはなぜ混乱するのか
エドワード・ヨードン 松原 友夫 山浦 恒央
日経BP社
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海の生物の生態を追ったドキュメンタリー。超有名作品ですが、初めて観ました。ネイチャーものにはあまり興味が無い僕でしたが、こいつにはやられました。

ディープ・ブルー スペシャル・エディション
東北新社 (2005/05/27)
売り上げランキング: 827

映像の美しさ、ドラマチックさが圧倒的で、今までテレビで見てたネイチャーものが「いったいなんだったんだ?」と思うくらいのクオリティ。ナレーションは最小限で、純粋に映像の美しさだけで勝負、という感じです。

ほんとにびびった。これを堪能するには、デカいテレビ買わないとなぁ…。

こんな雑誌があったのか…。しかもamazonの雑誌部門でトップセラー第1位。なんでまた…。

A・NO・YO (あのよ) 2006年 12月号 [雑誌]

新潮社
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個人的には、Z以上の衝撃。

ニュース番組ZEROで、青色発行ダイオードの中村修二さんのインタビューをやっていました。

いわく、「仕事に対するエネルギーの原動力は怒り」だそうです。そして、「会社や上司に対する怒りが、モチベーションだった」「ハッピーだといい仕事ができにくい」とのこと。

社会人になりたての頃は、僕も会社や上司にイライラしながら、それを「チクショー!やってやる!」というパワーにしてがんばっていたこともありましたけど、やっぱりそういうモチベーションは不健全だし、今はもうそういう気持ちでは絶対に仕事をしたくないと思います。起きてる間の大部分は仕事をしてるわけですから、仕事で結果を出したりスキルアップしたりすることは大事だけど、アンハッピーな気持ちでそれを過ごすというのは対価として見合わない気がします。

もちろん、そのへんは人それぞれだし、中村さんはそれで大発明を成し遂げたわけですから、僕ごときが言うことは何もないのですが…。

本当に?

Wikipedia : 神武天皇即位紀元

安田生命保険(今の明治安田生命保険)は1970年代に個人情報管理のシステムを構築することになった。その際システムの担当者は、20数年後に生じるであろう2000年問題を予測していた。そこで、年号の下2桁にグレゴリオ暦や元号ではなく神武暦(グレゴリオ暦-40年)を使用した。そのことにより、安田生命保険は2000年問題を40年先送りした。

ちょっと眉唾。「じゃあ1930年生まれの人は?」とか、「そもそも1800年代生まれの人もいるんだから、西暦を2桁であらわしてたら成り立たないと思うんだけど」とか思ったり。少なくとも、基幹全体がそういう思想で設計されているというのはありえなさそう。

実際のところを、担当者を捕まえて聞いてみたいな。

年末に読みました。さくっと2時間くらいで読了です。とても面白い本でした。

ウェブ人間論
ウェブ人間論
posted with amazlet on 07.01.03
梅田 望夫 平野 啓一郎
新潮社
売り上げランキング: 64

梅田さんの前作ウェブ進化論は、普段ウェブを使っていない人たちにウェブの世界をわかりやすく説明するという本でしたが、一方この本は、日ごろウェブを使っている人たちに、今自分たちが立っている場所の意味を理解する手助けをするためのガイドという感じです。逆に言うと、ウェブ人間じゃない人たちがこの本を読んでも、内容を意味するのは難しいかも。

今回は梅田さんと小説家平野啓一郎さんの対談という形式。面白いのは、年上であるはずの梅田さんのほうがウェブの未来について無邪気ともいえるくらいにポジティブであるのに対し、若い平野さんの方がウェブのネガティブな面や危険性について不安を感じており、それをウェブ時代以前の知識体系で理解・説明しようとしているということろ。もちろんこれはあくまで「比較的」の話であって、平野さんもブログを書いていたり執筆にウェブを活用していたりするウェブ人間です。

本書の中で僕が一番なるほどと思わされたのは、この部分です。

平野:(略)だから、今、「誰々がすでにこんなことを言っている」と書いてみても、みんな、あっそう、としかおもわないんじゃないですかね。それは、たまたま俺が知らなくて、お前が知ってることだな、くらいにしか感じないかもしれない。(略)作家でもアカデミックな世界の研究者でも、知ってる、ということだけでは、もう威張れない。

「知識の総量」が書籍というカタチで固定化されていた時代とはもう違うということですね。似たような内容で、こんな記述も。

梅田:今の十代、二十代の人たちに「教養とはこうあるべき」なんて言っても届かないでしょう。たとえば、彼らの情報処理の仕方って、「流しそうめん」みたいなんですよ。要するに貧しい時代って、そうめんが上から流れてきたら、食べ物は圧倒的に貴重だから、とりあえず食べる量を確保してそれから食べる。ながれていっちゃったそうめんも、まとめて後から皆で分けて残さず食べる。ところが若い人たちの情報への感覚は、そうめんはずっと流れてるんだから、ちょっと食べたいなと思った時に取ればいい。それ以外は、流れていくままに放置して、どんどん捨てていくという感じです。

これにはすごく同感で、僕も自分の中に、「全部を知りたい」という気持ちと、「もうそれは無理」「そんなのは意味が無い」という感覚の両方を感じています。本書中では、同様の概念が「ストック」と「フロー」という言葉で表現されていたりもしますが、この2つのバランスの取り方が、これからは大事なのかなと思います。それは、必要最低限の「ストック」を効率よく自分の血肉として取り入れて、「フロー」を正しく処理する基盤を作るということになると思います。たとえば、名著と呼ばれる本はしっかり読み込んでおいて、そこから身に着けた選球眼をもとに、ネット上を流れる膨大な量のニュースから本質を見抜く、みたいな。

ほかにも、なるほどと思わされる議論が多々。多少なりともウェブ人間な人は、必読の本だと言えると思います。

あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします。実家で母親のPC(4年前にプレゼントしたもの)から更新中です。

さて、年初恒例ということで、『今年の目標』を立てました。その一部(生々しすぎるのは削除…)を公開してみます。

・4月までの4ヶ月で合計4kgダイエット!以降それをキープ。
・洋服を買うための予算を設定して、それを消費。(洋服買うのが面倒で、つい同じ服ばかり着てしまうので…)
・ジムに30回以上行く。(我ながら現実的な数字…)
・仕事に関して、1ヶ月ごとに目標を書き出し、毎月セルフチェックする(サボらないように!)。
・貯金!
・本を120冊読む。うち英語10冊以上で。
・海外旅行に行く。(2006年はどこにも行けなかったので)

このうち一つでも多くの目標を達成できるよう、頑張っていきます!…というほど過酷な目標は一つもないですけど。

ただ、ほんとはここに公開していない目標の方が大事だったりもします。いずれにせよ、よい1年になるとよいですね。

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なかのひと

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