美しい国へ

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僕は国内政治にまったく興味が無くて、新聞もほとんどよまないんですが、「いちおう次の総理大臣ってのはどんなやつなのか」くらいは知っておこうと思い、読んでみました。

美しい国へ
美しい国へ
posted with amazlet on 06.09.04
安倍 晋三
文藝春秋 (2006/07)

この本を読んで得られた安倍氏のイメージは、もともとテレビを通じて得ていたものと、ほとんど変わりませんでした。つまり、「優等生」「サラブレッド」「高好感度」「靖国肯定」「親米」「新保守主義」「自虐史観教育批判」「集団的自衛権肯定」「改憲推進」「過度に小さな政府への反対」などなどです。

彼の政治家としての主張に対する賛成・反対はさておき、普通の人がわざわざお金を払って読むほどの目新しさはありません。話題によっては、そんな細かいエクスキューズや説明を、総理大臣になろうという人がだらだらと話さなくてもよいのでは?と思う部分も少しあります。

ひとつ、この本(および安倍氏)について僕が好ましく感じないと感じるころを挙げれば、それは本のタイトルです。「美しい国へ」。この本に限らず、安倍氏は「伝統」「誇り」など、非常に抽象的で観念的な言葉を多用します。このあたりは、「郵政民営化」「公共事業削減」などのダイレクトなメッセージを掲げた小泉総理との大きな違いです。僕は、観念ものなメッセージはあくまで具体的な政策を通して表現されるべきであり、耳あたりのいい言葉の後ろに政策を潜ませるような手法は、市民の目をごまかし、時に世論を危険な方向に導きうるものだと思います。

繰り返しになりますが、安倍氏ファンならともかく、普通にニュースを見たり新聞を読んでいる人なら(僕は読んでないけど…)、わざわざ読むまでも無い本だと思います。安倍氏の政策がもっと語られているのかと期待していたのですが、どうやらそういう本ではなかったようで。

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