僕が生まれたのは'75年。ジョン・レノンが死んだのが'80年。僕が物心ついたときにはすでにジョンは「歴史上の人物」であり、アイドル絶頂のビートルズも(「HELP!」)、音楽的に成熟したビートルズも(「Sgt.Pepper's」)、ヨーコとともにLOVE&PEACEを唄うジョンも(「IMAGINE」)、ばらばらになったビートルズも(「Come Together」)も、そういった歴史をすべて備えた人物として、僕は彼のことを知りました。そして、どの時代の彼も本当に偉大な人だとずっと感じていました。
でもこうして時系列に彼の人生を眺めてみると、色々と複雑な想いも生まれてきます。ジョンのLOVE&PEACEのメッセージは、すでに彼がカリスマとなってしまった今ではとてもピュアなものと思うことができますが、やはり同時代で見ていたら「胡散臭い」と感じていたかもしれません。僕の同時代のミュージシャンにも怪しい宗教に走ってしまった人が何人かいますが、もしかしたらビートルズ時代からの彼のファンにとっては、ジョンも同じように見えていたのかも。そしてヨーコ。もちろん彼女が悪いわけではないし、彼女がいなければ「イマジン」も無かったかもしれないけど、でもやはりビートルズのレコーディング現場に我が物顔で居座る彼女を見ると、ビートルズを壊したのはヨーコだったのかもしれないと、やっぱり思ってしまいます。
そんな彼の迷走や弱さや過ちや失敗がたくさん詰まった映画で、だからこそ彼の偉大さをますます感じさせる映画です。
とりあえず、すべての音楽ファン必見なのは間違いなし。そして、エンディングのバックグラウンドで「In My Life」が流れるのですが、しみじみ聴くととても不思議な曲です。もちろんジョンがヨーコに出会う何年も前の曲だし、まだビートルズの解散なんて考えてもいないと思うんですが、彼女のことを歌っているとしか思えません。
But of all these friends and lovers
There is no one compares with you
And these memories lose their meaning
When I think of love as something new
Though I know I'll never lose affection
For people and things that went before
I know I'll often stop and think about them
In my life, I love you more

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