巧妙が辻

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律儀で正直なだけが取り得の山内一豊を土佐一国の大名にまで仕立て上げた、「賢妻」千代を主人公とした物語。

功名が辻〈1〉
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司馬 遼太郎
文藝春秋 (2005/02)
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もちろん千代もとても痛快で魅力的なのですが、僕はむしろ「凡夫」山内一豊から多くを学びました。彼は自分自身を「律儀だけが身上の無能」と自覚し、謙虚に配下の意見をよく聞き、人の助けを得ながら少しずつ出世していきます。そして、彼を上手くおだてすかし知恵を授けながら操縦する千代を、心から大切にし、常に彼女に感謝の念を絶やしません。こういったことは誰にでも出来ることではないでしょう。そういう意味では、武士としては凡夫だった山内一豊も、為るべくして為った土佐大名なのではないかという気がします。特に、貧乏武士の頃の新右衛門・吉右衛門との奮闘振りは、コミカルかつ心にしみる爽やかさがぐっときます。

やっぱ司馬作品は全部読まないといけなさそうだなぁ…。

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