昨年末あたりから話題になっていたJoel on Softwareをやっと読みました。おいおい、これは「人月の神話」や「ピープルウェア」に匹敵する名著かも!
著者のJoel Spolskyは以前MicrosoftでExcel VBAの設計なんかもしれたプログラマで、この本は彼がWebに書いていたコラム(日本語版)を書籍化したものです。プログラマ・エンジニアとしての話題だけではなく、マーケティングや業界のトレンドの分析もすごく鋭くて、かつ圧倒的にユーモアに満ちた文章で(笑える!)、結構分厚い本なんですけど飽きずに読みきってしまいました。この手の「ハッカー本」にありがちなアンチMSなノリではないことと、プログラマだけじゃなく企業向けシステム開発に携わるSEな人(たとえば僕)にも身近に感じられる内容だというのも、僕的にはかなりポイントが高いところ。
それにしても会社でいろんな人を見ていてつくづく思うのですが、とても多くの人が仕事のやり方や仕事に対する考え方を、今やっている仕事からしか学んでいないように見えるのです。このような本を読んで、自分のやっていることを相対化するという感覚がとても希薄なように思えるのです。もちろんみんなすごくハードに働いているし、新しい技術や手法などについての勉強をしているとは思うんですけど…。でも、仕事を通じて学んでいくだけじゃ、考え方がどんどん硬直化していくのは必至ですよね。自分がどこに立っているのかを全く見回すことなく、自分の足場だけを強固に築いていっているようなイメージです。僕がソフトウェア会社の社長だったら、5年目以降の社員とかには全員この本と「人月の神話」と「ピープルウェア」を読ませるのにな。これらの本に書かれていることが必ずしもすべて正しいとは思わないけど、こういうテーマについて外部から意見を取り入れ、今の自分を相対化することはすごく重要だと思うのです。
逆にこんな本ばっかり読んでて実際仕事じゃ何の役にも立たないなんていう人は、もっと有害なんですけどね。って、やばいやばい…。

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