僕は仕事で、今までずーっとOSやミドルウェアなどのインフラ系を担当していたので、実際に業務でUMLをゴリゴリと書いた経験がありません。基本的な記法については理解してるし、見ればいちおう意味はわかるけど、実際に顧客の(漠然とした)要件をUMLに落とし込んでいくプロセスや考え方については、あまりイメージを持つことができませんでした。
で、読んでみたのがこの本。僕が知りたい「要件をUMLに落とし込んでいくときの思考プロセス」について一番平易に書いてあるように思えたのが、手に取った理由です。
翔泳社 (2004/10/09)
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タイトルに「プロジェクトマネージャのための」とあるのは、UMLで工数を見積もったり、進捗を管理したりする手法について書かれているから。ただそういうプロジェクト管理関連のネタはごく一部であり、普通のアプリケーション設計の説明がほとんどです。
基本的には僕の知りたかったことははそこそこ書かれていて、そういう意味ではまあ満足しています。ただ不満も色々。ひとつは文章が雑なこと。用語が統一されていなかったり、初出の用語に対して説明が欠けていたり、などです。こういうあまり質の高くない文章を書く人には、結城浩さんのこのエントリーを一度読んでもらいたいと、つくづく思います。そしてもうひとつは、(素人の僕から見ても)例として書かれているクラス設計が明らかに不適切なこと。あ、これって致命的な問題すぎますね…。たとえば、抽象クラス「人間」を継承(インスタンス化ではない)して、「マイク」「ナンシー」(だっけ?とりあえず人名)というクラスを作っていたり。それは明らかにまずいでしょ…。
というわけで、あまりお勧めではない一冊。僕のように「要件をUMLに落とし込んでいくときの思考プロセス」を知りたい人は読んでも損はしないけど、あまり期待はしすぎないように。

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