カーニヴァル化する社会という本を読みました。正直言うと、かなり期待外れ。2時間程度でさーっと読んでしまいました。
「カーニヴァル化」の意味するところとして、2ちゃんねるにおける「イラク日本人人質バッシング」や「拉致被害者家族バッシング」などが挙げられており、雑誌やネット上でのこの本の紹介も、この本がそういったネット上での「祭り」を中心にかかれているものであるかのようにかかれたものが多いように感じます。実際、僕もそう思って買いました。ただ実際はちょっと趣旨が違っていて、特にインターネットにフォーカスを当てた本ではなかったようです。
なんというか、全体的に「無関係な社会学的散文を、インターネットというキーワードで無理矢理一冊の本にまとめようとしている」感が漂います。実際、文中でも「一件何のつながりも無いかのような議論が続くけど、最後には一つのキーワードでまとまるんだよ」という趣旨のエクスキューズが何度か出てきます。でも、僕には最後まで何がどうまとまったのか、全くわかりませんでした。
個々の社会学的散文は、それなりに説得力のあるものであったと思います。僕はそういう分野についてはド素人なので、社会学に詳しい人にとっては平凡な文章かもしれませんが、特にニートに関する分析なんかは「なるほど」と思わされる点が多くありました。ただ、そういった文章を「2ちゃんねる」などのインターネットを用いた実例になぞらえようとするときに、一気に「こじつけ」の匂いが強くなるのです。
たとえば、本書では「個人の情報が『データベース』に登録され『監視』されるような社会になりつつある」という主張がなされています。細かい意味は(興味がある方は)この本を読んでいただくとして、その主張の事例が「Amazonのおすすめ機能」が取り上げられたりします。…う~ん、Amazonのおすすめ機能って、そんなに社会的にインパクトがあることでしょうか?それに「データベース化する人間関係」の社会の典型がSNSかぁ・・・。むむ。
結局この本で何が言いたかったのか、よくわからなかったっていうのが感想です。僕の頭が悪いのも理由の一つだろうけど、まだ著者の中でもテーマがハッキリとした像を結んでなかったんじゃないのかな。

まったく了見の狭い感想だ。本当に頭が悪い。